01-00432 松井宗誾

さかいの人物じんぶつ

當津古來名譽めいよ人物じんぶつゑらんでこゝに載す

松井宗誾そうぎん

松井宗誾そうぎん代々よゝ當津に住して醫師くすしなりはいとす
哥道うたのみちにも心をかけて古今こきん傳授でんじゆもしける也
初は次郎と号し前代せんだいには和氣わけ氏といふ
後醍醐ごだいごていの御時射術しやじゆつを以て恠鳥けてう射落いおとしければ御悩ごのう平愈へいゆし其化鳥けてうおつる所井のほとりにして松篠まつさゝありしより和氣わけあらためて松井と氏をたま
紋所もんどころには彼篠かのさゝを用ゆ

今に見る松井宗誾

堺市立中央図書館/堺市史
堺市史 第七巻
第一編 人物誌
第二章 全盛期(足利時代より豐臣時代迄)

(七八)松井宗誾
 【和氣氏の出】松井宗誾其先は醫家和氣氏に出で、其祖與次郞後醍醐天皇の時勅命を奉じて恠鳥を射落し、氏を松井と賜はつたと傳へてゐる。代々與次郞を稱とし、後堺に移つて、醫を業とし、入道して宗誾と號した。心を歌道に寄せ、古今傳授をも受けたといふ。(堺鑑下、全堺詳志卷之下)

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