02-00200 櫛笥寺

櫛笥寺くしけてら

町の東にあり
日蓮にちれん宗又本けう寺と号す

開基日染にちせん上人

明應元年の建立也
櫛笥殿本願ありて此寺をいとなみ給ひしゆへ名を

 

今に見る櫛笥寺


櫛笥寺


本堂

 具足山櫛笥寺は、明応元年(1492)櫛笥大納言隆朝が創建し、本住院日染が開山です。本山立本寺の末寺ですが、奉行所札書付に「京都立本寺、当地櫛笥寺、両寺一寺と申す」と記されている。朱印寺で、豊臣秀吉は、天正十四年(1586)一石一斗の朱印を寄せ、徳川幕府もこれを引き継ぎました。大阪夏の陣(1615)で焼失したが、元和三年(1617)本堂等を再建しました。
 当寺に安置する霊鷲院日審は、母が懐妊中に死亡した後、甕棺の中で出生し、説法にすぐれた高僧となり、安産守護の「かめ日審さま」と慕われ、帰依するもの九万人に及んだといわれ、立本寺の十七世、当寺の八世中興の師となりました。宝永元年(1704)の記録には延成院、久祥院、良圓坊、扇翁坊、の四塔頭の名があり、境内地墓地計千二百三十八坪でした。
 昭和二十年(1945)、戦火で全焼の後、昭和四十年(1965)現在の本堂等が再建されました。

【出典:堺市設置案内板】

 

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