一乘山金熊寺
金熊寺
信達莊金熊寺村にあり
眞言宗 観音院と号す
金熊権現社
阜の上にあり
祭神 金峯 熊野を併せ祭る 例祭九月十六日
信達莊十三箇村の生土神なり
疫神社
本社の左にあり
或ガ日延喜式畿内十䖏の疫神あり
和泉と紀伊と境に一座とは是なりとぞ
佛殿
本社の下壇の地にあり
本尊 如意輪観世音
役行者堂
本堂の左にあり
藥師堂
本堂の右の方にあり
地藏堂
藥師堂の前にあり
鐘堂
本堂の左にあり
弁財天社
本社の左にあり
末社
山王 庚申 子安社
束草集當寺供養願文ニ云
泉州信達莊金熊寺の本尊如意輪観音は役行者霊夢を感じて金銅六寸の尊像を土中に得たり
故に自四肘の木像を造ツて彼聖容を納め當寺に安す
幸に正安元年正月廿八日の火難を免れたり 人咸竒也とす
然るに今造営及び修補する所は本堂 藥師堂 鐘樓 中門 金銅三尺ノ鏡 面に観音像鑄顕す 两界の曼荼羅等也
當山鎭守の神は行者 金峯 熊野の两神を勧請す 故に金熊寺と号す
應長二年三月廿八日敬白省テレ繁ヲ採ル二要文ヲ一