堺人物
當津古來名譽の人物を撰んでこゝに載す
碁利玄
碁利玄は日蓮宗の僧徒にして碁の上手也
南ノ莊湊村の海濵に菴をむすんで住す
寛永の頃には專碁の術を以て天下に名髙し
南ノ莊湊村の海濵に菴をむすんで住す
寛永の頃には專碁の術を以て天下に名髙し
今に見る碁利玄
堺市立中央図書館/堺市史
堺市史 第七巻
第一編 人物誌
第三章 爛熟期(大阪陣より明治維新迄)
堺市史 第七巻
第一編 人物誌
第三章 爛熟期(大阪陣より明治維新迄)
(二七五)利玄
利玄は日蓮宗の宗徒で、【圍碁の名手】亦圍碁の名手であつた。【湊村に住す】庵を湊村の海濱に結んで假寓した。(堺鑑下、泉刕志卷之一、全堺詳志卷之下)【闘技】利玄慶長十二年十一月大阪城に本因坊と對局し、秀賴其技を覽た。時に利玄四十三歳であつた。翌十三年四月駿府に下り、十日道石と手合をした。【仙洞御所參入】十八年三月仙洞御所に參入して、妙技を賞せられ、更らに名聾を天下に高うした。(當代記卷四、卷八)