01-00434 中象棊温故

さかいの人物じんぶつ

當津古來名譽めいよ人物じんぶつゑらんでこゝに載す

中象棊ちうしやうぎ温故おんこ

中象棊ちうしやうぎ温故おんこは北妙國寺めうこくじの境地法林坊に住して日蓮宗の僧侶そうりよなり
このん中將棊ちうしやうぎよく
或時あるとき御水尾ごみづのお法皇はうわう温故おんこを召て法橋ほつけう宗知そうち勝負しやうぶけつ
温故おんこ两囬りやうくはいかちを得たり

今に見る中象棊温故

堺市立中央図書館/堺市史
堺市史 第七巻
第一編 人物誌
第三章 爛熟期(大阪陣より明治維新迄)

(二七四)溫故
 【妙國寺法林坊の住僧】溫故は堺妙國寺の塔頭法林坊の住僧で、【中將棊の名手】中將棊の名手である。後水尾法皇嘗て溫故を召され、【宗知との闘技】法橋宗知と妙技を鬪はしめ勝負を叡覽せられたが、溫故は兩度共に勝を制した。是より後益々天下の名人として名聲を馳せた。(堺鑑下、全堺詳志卷之下)

【出典:ADEAC(アデアック)ディジタルアーカイブ/堺市立中央図書館/堺市史