03-04700 七越峠

七越峠なゝこしとうげ

槇尾山の奥にあり紀泉河三州の堺也
山頂さんちやう曲路七盤なゝまがりあり父鬼納花のうくはを経て巻尾まきのおに至る山徑さんけい嶮隘けんえきにしてこれを檜原路ひはらみちといふ
  熊野へまいりけるになゝこしのみねの月を見てよめる
山家
 立のほる月のあたりに雲消てひかりかさぬるなゝこしのみね 西行
峯中記曰七越寺なゝこしてら如法經によはうきよう閼伽水あかのみづ甘露水かんろすい天池峯てんちのみね北に大師たいし智惠水ちゑすいあり
  七越なゝこしの上にかさねつ雲のみね 大坂悠川
  七越なゝこしる日は幾度いくどいくしくれ   湘夕