04-06700 上道大海墓

上道うへみちの大海おほみのはか

同村の西南にあり 
小弓こみゆの宿禰すくねの妻なり
封境ほうきやう右に同し
土人これを小陵こみさゝきといふ
日本紀云

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雄略天皇九年三月天皇欲親伐新羅神戒天皇曰
無往也天皇由是不果行勅紀小弓宿禰蘓我韓子
宿禰大伴談連小鹿火宿禰等曰新羅自居西土累
葉称臣朝聘無違貢職允濟連乎朕之王天下投身
對馬之外竄跡匝羅之表阻高麗之貢吞百濟之域
況復朝聘既闕貢職莫脩狼子野心飽飛飢附以汝
四卿拜爲大將宣以王師薄伐天罰龔行於是紀小
弓宿禰使大伴室屋大連憂陣於天皇曰臣雖拙弱
敬奉勅矣但今臣婦命過之際莫能視養臣者公冀
將此事具陣天皇於是大伴室屋大連具爲陣之天皇
聞悲頽歎以𠮷備上道采女大海賜於紀小弓宿禰
爲随身視養遂推轂以遣焉紀小弓宿禰等即入新
羅行屠傍郡新羅王夜聞官軍四面皷聲知盡得㖨
地與数百騎馬軍亂走是以大敗小弓宿禰追斬敵
將陣中㖨地悉定遺衆不下紀小弓宿禰亦収兵與
大伴談連等會兵復大振與遺衆戰是夕大伴談連
乃紀岡崎來目連皆力鬭而死談連従人同姓津麻
呂後入軍中尋覓其主従軍不見出問曰吾主大伴
公何䖏在也人告曰汝主等果爲敵手所殺指示屍
處津麻呂聞之踏叱曰主既陥何用獨全因復赴敵
同時殞命有頃遺衆自退官軍亦隨而卻大將軍紀
小弓宿禰値病而薨矣於是采女大海従小弓宿禰
䘮到來日本遂憂諮於大伴室屋大連曰妾不知葬
所願占良地大連即爲奏之天皇勅大連曰大將軍
紀小弓宿禰龍驤虎視旁眺八維掩討逆節折衝四
海然則身勞萬里命墜三韓宣致哀矜宛視䘮者又
汝大伴卿與紀卿等同國近隣之人由來尚矣於是
大連奉勅使土師連小鳥作冢墓田身輪邑而葬之